LEARNING PATH / 6記事
生成AIの評価と安全対策:根拠・権限・攻撃を検証する
Claudeなどの生成AIを評価する時の合格基準、根拠の確認、プロンプトインジェクション対策を整理。成功例と失敗例を同じ尺度で点検する学習経路です。
更新:
こんな方へ
生成AIの回答を業務に使う前に、何を確認すべきかを具体化したい方。
到達目標
失敗の影響に応じた確認項目を作り、出典の一致と操作権限を出力の流暢さから分離できる。
この分野の考え方
評価の出発点は平均点を作ることではなく、避けたい失敗を定めることです。根拠のない断定、機密情報の露出、権限のない操作は、文章の読みやすさで相殺できる性質のものではありません。
攻撃のような文章を一つ試して通れば安全、とは判断できません。指示を含む文書、利用者の入力、ツール結果など、どの境界を越えて処理へ影響できるかを整理し、アプリケーション側の制約も確認します。
最後に、引用された資料が本当に主張を支えているかを点検します。回答にリンクがあることと、そのリンクの対象資料が利用者の閲覧範囲にあることも別々の確認です。
おすすめの学習順序
Claudeの回答を採点する:正確さ・根拠・有用性を別々に評価する
成功と失敗を、利用場面の具体的な条件へ落とします。
次へ進む目安:事実、形式、安全性を別々に判定できる。
Claudeのプロンプトインジェクション対策:資料を命令へ昇格させない
外部文書を命令として実行する経路を探します。
次へ進む目安:指示の工夫だけに依存せず、操作可能な範囲を制限できる。
Claudeへ渡す機密情報を減らす:必要性・権限・ログの三方向で点検する
必要な情報の量と保存・共有の境界を決めます。
次へ進む目安:入力前の削減と出力後の検査を区別できる。
ClaudeとRAGで根拠のある回答を作る:検索成功と回答成功を分ける
主張と出典の関係を、回答単位で確認します。
次へ進む目安:資料にない結論と、資料から確認できる事実を分けられる。
よくあるつまずき
- 自己採点の高得点だけで公開を決める。
- 引用リンクがあれば根拠も正しいと判断する。
- 安全性をプロンプト一文の禁止事項だけに任せる。
まとめの確認課題
社内資料の質問応答を想定し、回答不能、資料中の命令、権限外の文書、矛盾した資料を含む小さな評価表を作ってください。
- 失敗の重大度を確認項目へ反映する。
- 根拠と権限を別々に検査する。
- 未解決の失敗を公開判断に残す。
学習用の課題です。実際の業務では、対象サービスの公式資料と所属組織のルールを確認してください。
この分野の全6記事
Claudeの回答を採点する:正確さ・根拠・有用性を別々に評価する
「良い回答」を一つの印象で決めないためのルーブリック。必須条件、段階評価、重大な失敗の扱いを設計します。
Claudeエージェントの実行履歴を評価する:最終回答だけで見えない失敗
ツールの選択、引数、結果、業務状態を対応させる観測方法。正しい文章で終わっても操作に失敗しているケースを検証します。
Claudeのプロンプトインジェクション対策:資料を命令へ昇格させない
外部文書やツール結果に紛れた指示をどう扱うか。入力の区切り、最小権限、実行前の検証を組み合わせて考えます。
Claudeへ渡す機密情報を減らす:必要性・権限・ログの三方向で点検する
プロンプトに入れる前の情報選択から、出力やログの確認まで。名前を消すだけでは終わらないデータ最小化を考えます。
ClaudeとRAGで根拠のある回答を作る:検索成功と回答成功を分ける
資料を取得した後に必要な検証を整理。質問への関連性、版、回答の範囲、根拠がない場合の保留を設計します。
RAGのチャンクを設計する:長さより検索後に意味が残るかを見る
文書を分割する単位、見出しと例外の関係、重複、メタデータを整理。検索結果が回答に使えるかで分割を評価します。